男性の性的興奮メカニズム

 男性向けのアダルトコンテンツと言えばAVやエロ本など二次三次跨いで山のように存在します。
 生活にしれっと入り込み、アダルトコンテンツは男性の日常の一端に浸透しています。
 男性は元々財布の紐が緩い人が多いですから、このアダルト産業の発展は成るべくして成ったという事でしょう。

 前回のエロス記事「魅力的な女性の体形」にも書きましたが、男性は女性を視覚的に捉えて性的興奮を得る生き物なので、単純に性欲を満たすだけなら視覚的な情報があれば可能です。
 アダルトコンテンツはそんな男性の「視覚的情報」を提供する事で需要に応えています。

 被写体となる女性が限定される事はあまり無く、その時々の気分だったりコンテンツの内容だったりで色々変わるのが一般的です。
 女体のパーツや性行為中の局部アップに興奮を覚える人もいて、そうなると顔もわからない女性の「おっぱいのアップ」で満足できるのだとか。
 男性の性的興奮メカニズムは女性にはますます理解不能かもしれませんね。
 「単純」と言ってしまえばそれまでですが…。

女性向けアダルトコンテンツが普及しないワケ

 逆に女性向けのアダルトコンテンツというのはあまり見かける事がありません。
 何故かというと需要が見込めないからなんです。
 これは女性に性欲が無いからではなく、女性の性欲を満たすコンテンツが確立されていない為です。

 男性と女性の性的興奮の違いは「感覚」と「時間軸」の違いです。
 男性は視覚的情報だけで瞬間的にスイッチが入りますが、女性は身体機能を存分に活用して一定以上の高まりがなければスイッチが入りにくいのです。
 ちょっと表現が難しいのですが…なんとなく伝わっていますか?

 まず、女性には生理という周期的身体変化がありますので、その周期に沿った性的興奮スイッチの「入り易さ」「入り難さ」も日々変化します。
 更に視覚だけでなく聴覚や嗅覚、触覚も使って加算式にスイッチが入れられるみたいです。
 これが俗に言う「ムード」ってヤツなのでしょう。

 それと女性の場合、性的興奮には「主観」が必要になります。
 AVやエロ本というのは言わば「他人同士の性行為」な訳で、自分が作品のどこにも存在しなくても男性は性的興奮を得られます。
 でも女性の場合は「自分」が登場人物でないと感覚が鈍るのでスイッチが入り難いのです。

 男性向けアダルトコンテンツのAVやエロ本などは視覚的(AVは聴覚も)にしか訴えてこない「表面的」なモノで、これだけだと女性的には落第点ですね。
 もっと自分を投影できるモノでないと気持ちがノッてこない、というのも原因でしょう。
 そうやってブラッシュアップしていくと、女性の性欲を満たすコンテンツというのはユーザーを中心に置いた多角的なモノが求められてしまうのです。
 現状この条件を満たすコンテンツが確立されていないので、女性向けのアダルトコンテンツは需要が見込めないのだろうと思います。

 ちなみに私の性奴隷だった女性たちは大体初対面の時点で既にオナニー経験済みでしたが、聞いたところオカズはほぼ「妄想」か「マンガ・小説」でした。
 「性行為を通して愛されている自分の姿」を妄想しているのだそうです。
 男性とはやっぱり色々と違うんですね。


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