調教メモの始まり

 実は私、調教を施す度に「調教メモ」と言うのを記しています。
 私が本格的にSMの世界に足を踏み入れてから今まで施した全ての調教は「調教メモ」として記録され、積み重ねられています。
 いつ、どの性奴隷と、どのような調教を行ったのか…私の10年以上のSM履歴と言えますね。
 これを読み返せば調教の内容や性奴隷の様子など大体の事が鮮明に思い起こせる優れモノ
 何故私が過去の調教を文章に再現できるのかというと、この記録があるからだったのです。

 どうしてわざわざメモを残すようになったのか…それは1回の調教で私が得られる経験を無駄にしたくないから、というのが元々の理由です。
 同じ性奴隷と毎日調教を続けるのであればメモに残すという発想は生まれなかったかもしれません。
 でも私のSM活動は日常と明確に切り離されているので、調教は多くても週に1回が限度です。
 調教の間隔が空くと前回の調教の手応えや性奴隷の反応といった繊細な記憶が薄れてしまいます。

 …あぁなんてモッタイナイ!!

 そこで私は調教を施す度にメモを残す事にしました。
 記録というよりは次回の調教に対する参考としての意味合いが強かったです。
 「今回は~だったから次回は~してみる」や「今回は○○をこなせた、次回は○○を目標に」といったプレイ経過、性奴隷の身体的特徴と変化、プレイの得意苦手や反応の良し悪し等が適当に箇条書きされていて、次回調教への申し送り的存在でした。
 また初期の頃には「鞭を狙い通り打つには勢いが必要(手首はスナップ・引き強め)」なんていう初々しくて恥ずかしい技術メモもありました。

 思った事や感じた事などを自由に書けるメモが私には最適だったのでしょうか、いつからかメモは毎回の記録として意識的に義務化されていました。
 根っからのコレクション癖なのも要因の1つかもしれません。

記録の残し方と管理の原則

 手書きで字も汚かったり読めなかったり、書く事がまとまっていなくて読み返してみると???だったりと、初期のメモは今読んでみると記録というには程遠いシロモノ。
 でも10年を経てスマホのメモアプリが今では調教メモ帳としてすっかり私の中で定着しました。
 サクッと打ち込んでPCへポイッですからね、記録するには便利なデジタル時代です。
 でPCへ転送したらスマホ端末から消去して一丁上がり、あとはPCからメモリ媒体に移して保管…が一連の流れです。

 具体的に何を書き記すのかというと、大きく分けて以下の5つがベースになります。

①性奴隷の体調や前回調教時からの変化
 ⇒女性の場合は体調のちょっとした変化で感度が大きく変化しますし、また生理周期によっても快楽への反応が変わってきますので、その誤差の修正として体調や変化はチェックしています。

②調教メニューと結果や相手の反応
 ⇒前回の調教メモをふまえて事前に幾つかのプレイを想定してから調教を行うのですが、実際には調教の流れや性奴隷の反応に合わせてプレイをその場で組み替えていくので、最終的な調教の流れは記録しておくと便利なのです。

③緊縛の方法
 ⇒私は基本的に実用的な緊縛しか施しませんが、どの縄でどのように緊縛し、その体勢で性奴隷がどの程度拘束されていたかは私の緊縛技術向上の為に記録する事が多いです。

④課題と反省点
 ⇒性奴隷の得意不得意や責苦に対する快楽の反応は次回以降の調教に役立ちますし、ペース配分やアメとムチのバランスなど自らへの反省点も様々あります。

⑤次回への引き継ぎ事項
 ⇒性奴隷の特性を引き出す為のヒントや感じたこと、各プレイでの上限のステップアップや見直しなど多岐に及びます。

 書式や見易さには拘っていないのでテンプレート式にはしていませんが上記をベースに毎回大体同じような項目が書かれているような感じなので、毎回の調教を鮮明に思い起こせる加虐者さんには必要ないものだとも思いますよ。
 私の場合はコレクション癖ですし…統計好きというか…。

 でも、メモはちゃんと糧になっているような気がします。
 以前行った調教をヒントにして新たな調教内容を考えてみたり、緊縛の派生形を考えてみたり…といった応用が出来ますしね。
 何より、メモが増える事で「キャリアを積んでいるなぁ」と実感できるのが今は嬉しいです。

 ちなみに現在は手軽に撮影が出来るので写真や映像も調教記録として活用しています。
 プレイ時の繊細な反応や緊縛の具合を記録するには画の方が圧倒的に優れていますし、それをプレイ中や後に性奴隷に見せる事で自らの被虐行為を客観視させる目的にも応用できるのが利点です。
 プライバシー保護に物凄く気を遣うので管理に相当の対策が求められるのが欠点かもしれません。
 少なくともWEB接続環境との物理的遮断は必要不可欠なので、専用のPC(WEB接続環境を構築していないもの)とメモリ媒体(専用PC限定利用で厳重保管)くらいは用意しておく事をオススメします。
 専用PCがノートだとその場で写真や映像を出力して見られるので便利ですよ、ホテルのTVモニターは外部入力不可の所も多いですので。

 調教記録はメモにしても写真や映像にしても加虐者と被虐者の絆の証しになるものですから、大事に大切に残しておきたいものですね。


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